「すごい!」「きれい!」
到着した瞬間、思わず口をついて出たのはその言葉でした。
視界の隅から隅まで広がる太平洋。
高く、広い青空。
海上を行き交う船。
都会にいると、空がこんなに高くて広いことを忘れてしまいがちです。
視界の隅から隅までさえぎるものが何もない眺めも、めったに見られません。
この伊豆のみずみずしい自然こそ、最高の癒しであり、贅沢。
自然がおりなす景色を目にして、伊豆に来てよかったと心から思いました。
暑すぎず、寒すぎず、一年を通して穏やかな気候の伊豆は
いつ訪れても、訪れる人の心を優しく癒してくれる、暖かな
雰囲気に包まれているようです。
このような気候の中であれば、きっと温かい気持ちで一日を
過ごせそう……。
伊豆と決めたら、伊豆高原へ。
まあるい姿が愛らしい大室山のふもとには、美術館や
観光スポットが点在し、都会とは違ったゆるやかな空気が流れています。
その大室山のふもと、緑あふれる一角にちいさな隠れ家が。
まずは深呼吸、そしてさわやかな風をうけながら、
緑の中のアプローチをゆっくりゆっくり下りていきます。
一段、階段を下りていくと、小さいけれど可憐な花々が。
さらに一段下りていくと、小鳥のさえずりに出会いました。
自然からの贈り物を頂きながら一段ずつ下りていく度に、うっそうと茂った木々の葉の陰が深くなり、緑の匂いが濃くなっていきます。
豊かな緑の中、気持ちが高ぶってきます。
素敵な一日が始まりそうだな……。
最後の段を下りると、そこは「茄子のはな」。
玄関では「茄子のはな」のスタッフがお迎えに立っていました。
スタッフの明るい笑顔は、親しみをおぼえ、なぜかホッとする。
そういえば最近、人の笑顔に引きつけられたことがあったかな・・・?
今までは宿や設備が印象に残ってもスタッフまでは覚えていない
今まで泊まった宿はそうでした。 でも、ここのスタッフはついつい引きつけられる・・・。
そして、お宿の中に入ると、伊豆ゆかりの作家による絵や かわいらしい人形がお出迎え。
「待ってたよ」
どこかからそんな声が聞こえてきそうな、 特別な時間が始まります。
お部屋に通されると、大きな窓から高原の風が流れてきます。
入り込んでくる風は、都会の風よりひんやりとしていてすがすがしさを感じます。
テラスに出てみると露天風呂がありました。
お部屋ごとの専用露天風呂とはいえ、大人が二人でも入れそうなゆったりと
した大きさで、気持ちよさそうです。
夕暮れまでまだ少し時間がある……。 せっかくだから今、露天風呂に入ってみよう!
ややかげり始めた午後の日差しの中、露天風呂からぼんやり外を眺めると、
目の前をおおう緑の向こうに広い空と果てしない水平線が見えます。
日頃めったに入ることのない時間帯・明るさの中で
入るお風呂は、時間を自由に使える贅沢の証。
常に湧き出る温泉の湯のやわらかさを感じながら、木々の葉の
こすれあう音を聞いていると、日常を離れてリラックスしに来た実感がこみ上げてきます。
午後の露天風呂の効果は予想以上!
ここに到着するまでの移動の疲れなんてすぐに吹き飛びました。
温泉の効能だけではなく、ありあまるほどの自然に囲まれた、
日常では考えられないこのひとときのおかげかもしれません。
そよ風に揺れる木々がささやく音をBGMにお昼寝をしようかな?
バルコニーでシャンパン片手に、それぞれ好きな本を読みながら静かに過ごすのも素敵。
それとも桶を片手に温泉で、ちょっと贅沢に湯浴み酒を味わってみようかな?
伊豆の自然をたっぷり堪能して、体と心のコリがほぐれていくようです。
伊豆 伊豆高原の温泉旅館 茄子のはな

