それは一日一日、いえ、一秒ごとに違う顔を見せるそうです。
普段だったらまだ眠っている、夜明け前。
今日はどうしても日の出前に起きて、露天風呂に入りたかったんです。
「日の出前の薄暗い時間に、早起きしてでもぜひ露天風呂に入ってください。」
スタッフの人にそう勧められたからです。
日の出までまだ少し。
日の出前の高原の空気は、夏でもひんやりしていました。
清涼な空気の中で入る露天風呂は、お湯の温かさが肌に心地良いです。
温泉につかりながら、その一瞬を待ちました。
「その時」を待ちながら露天風呂につかっていると、
薄暗い水平線から優しい輝きが上ってきました。
まぶしいけれど、優しい光。
光が水平線から空へぬける一瞬、神々しい虹色のプリズムが生じます。
見方によっては燃えているような太陽。
逆光で暗く影をつくっている雲が光にからまり、まるで万華鏡のように
多彩な色合いが空に広がっています。
一秒一秒姿を変える光と影、それはこの一瞬にしか生まれない
空の魔法。
同じ部屋、時間でも日によって見え方は全く違うそうです。
日の出とともに、灰色一色だった景色が色づき始めます。
太陽が空へ上ると、あたりが明るくなるのはあっという間でした。
自然が織り成す光景を、こんなにじっくり見たのはいつ以来
でしょうか?
神々しくさえある景色に、いつの間にか眠気も消えていました。
自然がかいま見せる神秘を眺めながらのお風呂は、
普段より早起きしてでも入る価値大です!
空が明るくなったら小鳥のさえずりが木々の間から
聞こえてきました。
静かな高原を奏でる優しい声を聞きながら、
朝食前のひと風呂…。
露天風呂から出たら、まだぬくもりが残っているお布団に
もぐりこんで一眠り…といきたいところですが、一瞬しか見られない
貴重な光景を見た感動と興奮がなかなか冷めてくれそうにありません…。
まだ寝付けそうにありませんが、露天風呂に入って温まったので
少しずつまどろんできました。
久々の二度寝を楽しむことにしましょうか。
二度寝が気持ちよかったので、少し寝すぎてしまいました…。
すっかり日がのぼり、明るい日差しが差し込むお食事処で朝ごはんをいただきます。
朝ごはんは、 絞りたての壬生菜のジュースや、大豆の味が優しいすくい豆腐など… 起きたての体に優しい味わいの一品一品が豪華に並びます。
野菜はみずみずしくて新鮮で、焼き魚はかみしめると魚の旨みが 口の中に広がります。
そして、絶妙なタイミングで炊き上がった白米。
もちもちとした食感と、自然な甘みはどのおかずの味にも
なじみます。
普段はゆっくり朝ごはんを摂る時間がないので、今日は久しぶりに
味わっていただきました。
新鮮な食材ということもありますが、ひとつひとつが丁寧に下ごしらえされているせいか、ちょっと多いかな?と思った食事も自然に食べきっていました。
昨夜の夕食の時にも思いましたが、ついつい箸がすすむ味付けや調理の工夫 には茄子のはなの板前さんの「ぬくもり」を感じます。
こうして朝食もしっかり摂り、日の出の朝風呂で体も温まったので、いつもより 元気に過ごせそうです。
スタッフや板前さんの丁寧であたたかいおもてなしと、豊かな伊豆の自然に
包まれて、素敵な一日が今日もまた始まります。
伊豆 伊豆高原の温泉旅館 茄子のはな

