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伊豆の踊り子の世界が広がる 天城峠・旧天城トンネル

川端康成 『暗いトンネルにはいると、冷たいしずくがぽたぽた落ちていた。南伊豆の出口が前方に小さく明るんでいた。』(川端康成「伊豆の踊り子」)


川端康成の小説「伊豆の踊り子」で有名なフレーズが、まさにこの旧天城トンネルを抜けると再現されます。物語は作者が19歳の時の伊豆での実体験が元になっているといわれています。


天城トンネル(正式名称=天城山隧道)は、静岡県伊豆市と、同県加茂郡河津町を結ぶトンネルです。現本線の新天城トンネルと区別するため「旧天城トンネル」と呼ばれています。


明治38年に築造され、全長445.5m、アーチや側面などすべて切り石で建造しており、石造道路トンネルとしては、日本に現存する最長のものです。総石造りの馬蹄形をしたトンネルの入口や内部は、非常に重圧な構えとなっていて明治末期を代表する歴史的トンネルであるとし、平成10年9月25日に有形文化財に登録され、平成13年には道路トンネルとしては初めて国の重要文化財に指定されました。


その旧天城トンネルに続く道は「伊豆の踊り子」でも有名な旧天城峠です。ブナ・カエデ・ヒメシャラなどの樹木が自然のままに生い茂る風情は、今も「伊豆の踊子」の世界そのものです。道の途中には、伊豆の踊り子文学碑や氷室、あの名曲「天城越え」の歌詞に唄われている寒天橋や、風光明媚な二階滝(にかいだる)などもあり、気軽なハイキングコースとして人気があります。


天城峠 旧天城トンネル外観 天城峠 旧天城トンネル内部
国重要文化財に指定されているほかに「日本の道100選」「日本百名峠」にも選ばれています。 1970年、国道414号の有料道路として造られた新天城トンネルの完成によって、 現在は森の中に静かなたたずまいを見せています。


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[伊豆の踊子文学碑]
道がつづら折りになって
いよいよ天城峠が近づいたと思うころ
雨足が杉の密林を白く染めながら
すさまじい早さで麓から
わたしを追って来た。
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旧天城峠にある「伊豆の踊子」の冒頭シーンとなった天城峠の登り口に建立されている文学碑には、自筆の碑文と川端の横顔がレリーフになっています。浄蓮の滝の落ち口、駐車場脇に学生と踊子の像が建っており、二人並んでこれから進む天城の山々を指差しています。
伊豆の踊子の足跡をたどる踊子歩道は、この浄蓮の滝から河津七滝までの間歩程 16.2kmの遊歩道として現在もハイキングなどに利用されています。

神秘的な空気に包まれた清廉の地 浄蓮の滝

天城 浄蓮の滝浄蓮の滝は伊豆最大級の名瀑で、玄武岩の岩肌を幅7m高さ25mに渡り流れ落ち、「日本の滝100選」にもその名を列ねています。
かつて、昭和天皇も来られた際に、その景色を堪能されたとのことです。


また、滝には女郎蜘蛛伝説が残り、滝の周囲に生い茂る昔ながらの原生林が醸し 出す静寂な雰囲気の中、激しい音を立てて流れ落ちる姿はとても迫力があり、この滝をよりいっそう神秘的にしています。


滝への道は明治末期に開かれ、昔は人も近づかぬ神秘的な場所であったといわれています。周辺は夏でも涼しく、透明度の高い澄んだ水は手をひたすとはっとするほどの冷たさです。
滝の周りや滝壺の岩肌には、県指定天然記念物 のジョウレンシダ(別名ハイコモチシダ)が群生しています。


■浄蓮の滝へのアクセス
車:東名沼津ICから伊豆中央道・修善寺道経由天城峠方面へ約1時間。
バス:東海バス修善寺駅〜河津駅線「浄蓮の滝」下車。
修善寺駅から約35分。河津駅から約55分。
浄蓮の滝所要時間 (往復)約30分
階段 :約200段
駐車場(24時間)無料 予約不要
第一駐車場大型バス乗用車 
公衆トイレ・公衆電話有り
第二駐車場 乗用車
第三駐車場 乗用車